INTERVIEW インタビュー

電気・電子・客室装備品

第1整備部整備課 梶並 智之 2013年4月入社 航空専門学校卒業

航空専門学校では
電気電子関係の学科を専攻。

現在の仕事は、ウェザーレーダーを中心に整備を行っています。仕事の流れは、機体から取り降ろされた装備品を確認し、テスティングして不具合を修復します。定期的な整備ではテスティングだけですが、不具合のあるものは、どこにどんな不具合があるかを調べて修復していきます。その不具合をデータとして残し、メーカーと連携しながら装備品の信頼性向上を図っています。一日で修復できるものもあれば、何日もかかる場合もあります。難しいのは、不具合が確認されていたのにトラブルシュート中に直ってしまうケースです。逆に、直したはずなのに取り付けると再び不具合が出るということもあります。そういう場合は機体に行って確認することもあります。

装備品だけを見るのではなく
機体とのつながりを身につける。

装備品は一品目ごとに資格があり、私はウェザーレーダーとELT(救難用電波を発信する無線機)、電波高度計の資格を取得しています。資格は自分自身で目標を決めて、「この1年で取ろう!」という計画を立てて取り組んでいます。装備品だけを見るのではなく、機体とのつながりも勉強しますし、実作業において不具合がどこにあるのかを直接見ながら勉強しています。機体システムはATA毎に分かれており、その中でATA34章(NAVIGATIONに関する章)を中心に取り組んでいます。今は34章ですが、ひとつの章だけでもかなりの内容がありますので、まずはこの章をマスターすることが直近の目標です。

絶対に妥協しないという信念
自分に厳しくなければできない仕事。

入社したての頃は同じ部署の先輩と一緒の作業でしたが、今はひとつの品目のショップインからショップアウトまで、ひとりで行う作業もあります。中には短時間で作業しなければならないケースもありますが、どんなに時間がなくても絶対に妥協せず、整備することを常に心がけています。この仕事は自分しかできないという意識もありますし、実際に装備品に携わっている人はごく僅かで、世界中でも数十人程度しかいない仕事を担っているという誇りもあります。それがやりがいを大きなものにしていると思います。

装備品のご紹介

発電機・油圧・空圧装備品

第2整備部整備課 鹿嶋 大介 2012年4月入社 航空専門学校卒業

航空機の様々な動作を担う
空圧・油圧・発電機品目の
スペシャリストへ。

今は油圧装備品と空圧装備品を受持っています。油圧装備品は主にフライトコントロールのアクチュエーターやランディングギアなど大きな力が必要な部分に使われています。また空圧装備品は主に客室の温度と気圧を調節し、お客様が快適に過ごせるような環境にするための装備品です。作業は基本的に1人で行いますが、訓練期間中の作業は教官がついてくれます。入社後、経験を重ねるにつれ任せられることも増えてきました。安全性を最優先に、確実に作業することを心がけています。

未知の分野へのチャレンジが一番おもしろい。

仕事の面白さの一つとして、装備品の種類の多さにあります。空圧・油圧・発電機、合わせて約350品目にもなります。一つの装備品で経験を積んだとしても、自分の知らない装備品がまだ沢山あるわけです。全ての品目に携わるのは現実的ではありませんが、興味が尽きることはありませんし、新しい装備品に出会うことを期待しながら作業に取り組んでいます。もちろん学ぶべきことも非常に多いですから、決して楽ではありません。しかし新しい技術にチャレンジすることで、その技術が自分の経験として一つひとつ身についていく実感がありますので、それがやりがいになっています。

学んだ技術を自分のものにするには
もう一度自分で考えることが大切。

この職場は家族的な雰囲気があります。とくに私は一人暮らしなので、休日や毎日の生活面まで気遣ってくれる、とてもアットホームな職場です。それは仕事面でも先輩後輩の隔てのないコミュニケーションのとりやすさに繋がっていると思います。例えば年数の浅い整備士でも、もし先輩に間違いがあればそれを指摘できる空気がありますし、先輩からは「指摘してくれてありがとう」という気持ちを伝えてくれます。経験が浅くても、ひとつひとつの作業の目的や意味をよく考えれば間違いに気付けることもあります。先輩方から日々多くのことを学ばせていただいていますが、自分で考えなければ気付かないこともありますから、整備や作業の本質を自分自身で考えて取り組む姿勢も大切だと感じています。

装備品のご紹介

機内エンターテイメント

制作部メディアサービス課 長尾 将太 2007年4月入社 航空専門学校卒業

好きな飛行機とコンピュータ
その両方を叶える仕事

飛行機に興味を持ったのは子どもの頃に地元の航空祭で飛行機の技術を間近に体感したからです。学生時代はコンピュータも好きで、電気・情報系を学びました。飛行機とコンピュータ、その両方を扱うこの仕事はまさに理想的でした。今所属しているメディアサービス課はデーターベースやメディアを作り込む仕事です。飛行機の整備はお客様からは見えませんが、機内エンターテイメントはお客様が直接触れる部分ですから、お客様目線で仕事に取り組んでいます。

飛行機の信頼性を支えるのは、
最新の技術ではなく、確立された技術。

最新の飛行機のシステムは、すべて最先端の技術のように思われがちですが、実はそうではない場合もあります。例えばWindows3.1のような古いシステム、5インチフロッピーディスクなども使われています。最新のシステムでは不具合や壊れた場合にどんな現象が起こるか判明していない事もありますので、新旧に関係なく信頼性の高い確立された技術を採用します。そうした中でも機内エンターテイメントは、最新のメディアも扱いますので、幅広い範囲の知識が必要な仕事です。

特殊な分野だからこそ
責任感と誇りが大きなやりがい。

不具合が発生した場合には、ライン整備やドック整備、ANAの技術部から連絡が入ります。機内エンターテイメントは航空機整備の中でも特殊な分野です。小規模な組織ではありますが、専門性の高い整備を担う事で頼りにされますし非常に大きなやりがいを感じます。

装備品のご紹介

計測器校正

品質管理部 校正課 岡 里美 2014年6月入社 専門学校卒業

飛行機とは
全く違う世界から転身。

私は製菓専門学校を卒業後、製菓に関わる職に就きました。食の安全を守るためには、製造時に使用する機械の定期点検があります。この点検作業に、100以上ある部品を分解・洗浄・組立・動作確認の項目があり、繰り返し点検作業をすることで、部品一つひとつに役割があること、作業工程を正しく行わないと組み立てても正常に動かないことを学びました。その経験が転身するきっかけです。もともと私の父が電気工事士の資格を活かした職に就いており、子供の頃から父の仕事道具は私にとって、とても身近なモノでした。部品や工具、機械に触れることで品質に関わる仕事に魅力を感じており、私にはどういう仕事ができるのかを探し辿り着いたのが計測器校正です。ほとんど知識のない状態からのスタートでしたが、5つある区分の資格を取得し実作業にてスキルを身につけています。

多くの計測器校正作業に
携わることで自信に繋がる。

校正課には年間約5000台もの計測器が全国の空港・整備基地からショップインします。私は計測器校正作業者の立場から、航空機の整備部門を支えています。入社から1年半をかけ、計測器校正に関わるトルク・質量・圧力・長さ・電気の資格を取得しました。1区分ごとに計測器の種類・型式が多数あり広い知識が身につきます。2年目までは指導を多く受けていましたが、3年目以降はトルク計の作業を任されています。私が担当しているトルク計は4品目。シリーズ分けをすると数十種類におよびます。多くの計測器校正作業に携わることが、この仕事の難しさや、楽しさでもあります。その両方をうまく作業に活かせたときが、喜びと自信に繋がると感じています。

目標はどの区分の作業も
確実にこなすことのできる
校正作業者になること。

正確な校正作業はもとより、今までの作業経験を活かし不具合の発見や調整がスムーズにできた時がとてもうれしいです。長期間使用している計測器は調整やオーバーホールを施し、再び整備作業に使われます。可能な限り長く使用できるよう自分の能力を最大限引出し作業に取り組んでいます。航空機整備部門を支えるため、どの区分の作業も確実にこなし周りから頼りにされる校正作業者を目指します。

装備品のご紹介
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